蒋先生の思い出 @

蒋風之(1908−1986) 二胡大師

JIAN FENG ZHI

二胡演奏家。音楽教育家。江蘇省宜興市生まれ。1927年上海国立音楽専攻学院(上海音楽学院の前身)に入学。北京大学芸術学院音楽部に入学、民族音楽家,劉天華に二胡、バイオリンを師事。同時にピアノを専攻。卒業後の中に河北師範学院、北京芸術学院、中国音楽学院、中央音楽学院に学部長、副院長を任職。音楽の伝統を継ぎながら蒋派(二胡の唯一の流派)を創立した。
素朴、優雅及び音楽の深みを表現するスタイルは蒋風之の特独な特徴。二胡独奏曲「漢宮秋月」は蒋風之の演奏の特徴とする蒋派の代表的な演奏作品でレパートリ-曲である。封建時代の後宮女性たちの内面世界を表現し、絶賛に値する表現と言われる。

 

 先生が可愛がってくれたことは一番印象でした。(子供ですねこういうことばかり覚えてます。)本当にそんなに具体的なレッスン風景やどんな話をしたかはっきり覚えているものが少ないです。その時には当たり前と思ってて、先生がそんなに早く亡くなることもまったく考えませんでした。今思うと沢山残念なことがあります。大学に入る年は早すぎると思います。ほんの17歳でした。

 先生は私を「伝人」(後継ぐの意味)として育って行くつもりで社会に出そうと思いました。でも一人っ子の私は若かったですので、先生の後を継ぐ事は、私にとってどんな意味かは全然理解できませんでした。私は卒業した後に大学に残り、先生の助手になりながら二胡の先生をするはずなのに、先生と相談せず、卒業後すぐに北京を離れ親の元に帰りました。

 私の今までの人生の中に一番悔いがあるところです。この問題を私はずっと触らないようにしています。先生のことを思い出したらこころが痛くなります。

                               劉鋒 2003/12/22

 

私をとてもかわいがってくれた蒋先生

「北京晩報」の記者が先生の写真を撮りたいと言って来た時は、先生が
私のレッスンの時に写真を取ってくださいと2回も推薦したんですよ。 (劉鋒19歳の時)